Japanese
English
臨床研究
アルギン酸系創傷被覆材を用いた褥瘡100例の治療経験
Effectiveness of alginate dressing for 100 cases of pressure ulcers
小坂 正明
1
,
中澤 學
1
,
諸富 公昭
1
,
上石 弘
1
Kosaka Masaaki
1
1近畿大学医学部形成外科
キーワード:
褥瘡
,
グレード
,
アルギネート創傷被覆材
,
創傷治癒
,
被覆材
Keyword:
褥瘡
,
グレード
,
アルギネート創傷被覆材
,
創傷治癒
,
被覆材
pp.1043-1049
発行日 2004年8月20日
Published Date 2004/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100712
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はじめに
アルギン酸はコンブなどの褐藻(かっそう)類から抽出された多糖類で,水に溶けると粘稠になる性質から食品添加物(増粘多糖類)として利用されている1).最近その粘稠な湿潤環境による創傷治癒促進効果が注目され,アルギン酸を主成分とした種々の創傷被覆材が市販されている.これらアルギン酸系創傷被覆材の保険適用症は「皮下組織にいたる創傷用」とされ,褥瘡ではgradeⅢに適応がある.しかし報告者によってその有効性は一致しておらず2~5),単独使用で治癒が期待できるか否か,検討の余地がある.
そこで今回褥瘡100例(gradeⅡ50例,gradeⅢ50例)に対してアルギン酸系創傷被覆材を使用し,「褥瘡深度」「褥瘡面積」「治癒日数」の3項目の関連性について検討したので報告する.
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