私の工夫 手術・処置・手順
小さなメッケル憩室の処置
安達 洋祐
1
,
棚橋 利行
1
,
坂下 文夫
1
,
山口 和也
1
Adachi Yosuke
1
1岐阜大学大学院医学研究科腫瘍外科
pp.1042
発行日 2004年8月20日
Published Date 2004/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100711
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メッケル憩室の頻度はおよそ2%である1,2).小児に出血や穿孔を生じることがあるが,大部分は無症状のままである.成人の開腹手術でたまたま見つかったメッケル憩室は,どう対処すべきだろうか.教科書には「controversial」と記載されている1,2).文献では「切除したほうがよい」という意見や「放置したほうがよい」という意見があり3~5),エビデンスやスタンダードはなさそうである.
われわれは胃癌の手術中に,長径1.5cmの小さなメッケル憩室に遭遇した.「切除するほどではないが,放置して破れたら怖い」と思い,憩室をそっと埋め込み,漿膜筋層縫合を2針掛けて閉鎖した.
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