Japanese
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特集 急性肺塞栓症の最新診療
急性肺血栓塞栓症の手術治療
Surgical treatment for acute pulmonary thromboembolism
安藤 太三
1
Motomi ANDO
1
1藤田保健衛生大学医学部胸部外科
キーワード:
急性肺塞栓
,
新鮮血栓
,
手術治療
,
直視下摘除術
,
経皮的心肺補助(PCPS)
Keyword:
急性肺塞栓
,
新鮮血栓
,
手術治療
,
直視下摘除術
,
経皮的心肺補助(PCPS)
pp.343-348
発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100495
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要旨:急性肺血栓塞栓症は最近増加している救急疾患であり,一般外科や産婦人科などの術後において注意しなくてはならない術後合併症の1つである.病態は無症状に近いものから突然心停止に至るものまで多彩であり,重症例では低酸素血症や肺高血圧が進行して,最後には呼吸不全や右心不全に陥る.本症では,まず胸痛の症状や低酸素血症などの所見で肺血栓塞栓を疑い,心エコーや体部CTなどによって迅速に確定診断を下し,早めに治療方針を決定する必要がある.本症に対しては血栓溶解療法による内科的治療が有効な症例が多いが,血栓が多量で広範に存在したりショックとなった症例では,人工心肺を用いた体外循環下の直視下血栓摘除術が非常に有効である.循環虚脱で心停止をきたした症例では,経皮的心肺補助(PCPS)を装着して外科治療に持って行くことができれば救命が可能である.
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