特集 急患・急変対応マニュアル―そのとき必要な処置と処方
Ⅵ 術中・術後の急変への対応法
■術後編
急性肺血栓塞栓症
渡邉 和宏
1
,
長尾 建
1
1駿河台日本大学病院循環器内科
pp.364-370
発行日 2013年4月30日
Published Date 2013/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102510
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Point
◆APTEは,術後の長期臥床などにより,下肢深部静脈あるいは骨盤内静脈で形成された血栓が肺動脈を閉塞し,急速に肺高血圧および低酸素血症を引き起こす疾患である。
◆特徴的な症状や所見がなく,その自覚症状と特徴的な背景因子の組み合わせから,まずは本疾患を疑うことが重要である。
◆診断には,その診断能力と時間と簡便さからすると,ヘリカル造影CTおよび超音波検査が第一選択と考える。
◆治療は,呼吸循環管理を行い,できるだけ早期に抗凝固療法を開始することが肝要である。
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