特集 すぐそこにある心血管エマージェンシー
緊急検査各論:問診よりも検査が先ということもある
心電図
小菅 雅美
1
Masami KOSUGE
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター循環器内科
キーワード:
心電図
,
急性冠症候群
,
急性肺塞栓
,
たこつぼ症候群
Keyword:
心電図
,
急性冠症候群
,
急性肺塞栓
,
たこつぼ症候群
pp.1231-1236
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1231
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Summary
▪肢誘導はCabrera配列で考えると,対応する心臓との解剖学的部位が理解しやすくなる.
▪貫壁性虚血発作でSTが上昇した後には,同誘導で陰性T波が出現する.
▪左前下行枝病変の急性冠症候群で前胸部誘導で陰性T波を認めることがあるが,鑑別すべき循環救急疾患として急性肺塞栓,たこつぼ症候群があげられる.
▪重症急性肺塞栓で認める陰性T波の特徴は,III誘導とV1誘導でともに陰性T波を認めることである.
▪たこつぼ症候群の亜急性期のT波の特徴は,aVR誘導とV1誘導でともに陽性T波を認めることである.
© Nankodo Co., Ltd., 2017