病院めぐり
岩手県立釜石病院外科
八島 良幸
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1岩手県立釜石病院外科
pp.1426
発行日 2005年11月20日
Published Date 2005/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100253
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岩手県釜石市は鉄の街として最盛期の1962年には9万2千人が居住し,岩手県第二の都市であり,経済的に豊かな企業城下町でした.しかし,鉄需要が冷え込みあいつぐ合理化が進められ,平成元年には高炉の灯が消えました.現在では人口が半減し,高齢化が極端に進んでいます.一方,岩手県は四国4県に匹敵する広大な面積を有し,内陸から沿岸部釜石に来るには仙人峠,笛吹峠らの難所を越えてこなければなりません.
ただでさえ医師不足が叫ばれている岩手県ですが,本線沿いの内陸部と沿岸部とではさらに医師の偏在がおきており,釜石での医師不足は深刻です.医師不足に悩む釜石市民病院を財政難の釜石市が抱えていくのは難しい状況となり,平成19年度をめどに釜石市民病院250床を廃止し,県立釜石病院272床と合併することが正式に決定いたしました.県立病院は増床をせず,市民病院を2年間かけて徐々に縮小し,医師をはじめとする職員を県立病院に移行させるというものです.その第一陣として外科,脳外科の医師,看護師ら8名がこの4月から県立釜石病院に転勤してまいりました.
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