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特集 肝切除のコツを知る―出血を少なくするために
肝切除術における出血のコントロール―術前3D-CTによる脈管切離部位の同定を中心に
Control of intraoperative bleeding during hepatectomy:Importance of preoperative diagnosis using 3D-CT
渡會 伸治
1
,
杉田 光隆
1
,
田中 邦哉
1
,
菅江 貞亨
1
,
上田 倫夫
1
,
松尾 憲一
1
,
関戸 仁
1
,
遠藤 格
1
,
嶋田 紘
1
Shinji Togo
1
,
Peitogen HO
2
1横浜市立大学大学院消化器病態外科
2Mevis,Bremen University
キーワード:
3D-CT
,
肝切除術
,
出血
,
肝阻血法
Keyword:
3D-CT
,
肝切除術
,
出血
,
肝阻血法
pp.955-960
発行日 2005年8月20日
Published Date 2005/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100151
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要旨:肝切除術は消化器外科のなかでは最も出血のリスクが高い手術である.肝切除の際の出血部位の多くは肝静脈であり,これは中心静脈圧(CVP)に相関する.したがって,阻血法として,著しい硬変肝の場合は通常Pringle法で片葉阻血法を用い,CVP:3mmHgを目標に肝切離中は1回換気量を30%減らしている.しかし,これでもCVPが低下しない場合は肝下部下大静脈を遮断している.肝切離は超音波外科吸引装置(CUSATM)と滴下式双極電気メスを用いて行っている.さらに,肝切除術前に門脈3次分枝の分岐パターンならびに肝亜亜区域単位でのドレナージ静脈の分枝を把握することが術中の大出血を防ぐうえで重要であり,例えばS8亜区域切除の際はP8の分岐パターン,RV8,MV8の本数・分岐点などを3D-CTを用いて把握しておかなければならない.
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