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Chiari 1型奇形に伴う脊髄空洞症で形態変化や4種の後頭蓋窩減圧術の有効性を評価することにより空洞の成因,機能的予後の推測,さらに今後の外科的治療指針を検討することを目的とした。MR T1強調画像を術前後で撮像した42症例を対象とした。水平断の形態が不整形を示すものは空洞が長くて大きいものが有意に多く,空洞上端とobexの交通を認めた例が存在しなかったことから,空洞成因として単にobexから中心管への脳脊髄液の流入による拡大だけでは説明できないと考えられた。予後について,症状が改善している症例は有意に空洞も著明に縮小していることが多く,外科治療による空洞縮小化が必要条件であった。空洞が10椎体以上,矢状断,水平断とも脊髄空洞面積比が40%以上,水平断の形状で不整形を呈するものは有意に症状改善率の低下が認められた。外科治療では4種の異なる後頭蓋窩減圧術のうち,くも膜内操作を伴わない硬膜形成術が第一選択と考えられた。
Etiology of syringomyelia associated with Chiari type I malformation has been unknown. Moreover, the surgical procedure of foramen magnum decom-pression for this type of syringomyelia has not been standardized yet.
No one procedure has been always successful, leading to many alternative procedures. The pur-pose of the present study is to elucidate pathway of cerebrospinal fluid into the syrinx cavity and to find out the best procedure for this disease.
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