Japanese
English
論述
脊柱変形を伴った脊髄空洞症,Arnold-Chiari奇形22症例について
Clinical Analysis of 22 Scoliotic Patients with Syringomyetial or Arnold-Chiari Malformation
新井 貞男
1
,
大塚 嘉則
1
,
山縣 正庸
1
,
井上 駿一
2
,
北原 宏
2
,
南 昌平
2
,
礒辺 啓二郎
2
,
板橋 孝
2
Sadao Arai
1
1国立療養所千葉東病院整形外科
2千葉大学医学部整形外科
1Nationa Sanatorium Chiba Higashi Hospital
キーワード:
脊柱側彎
,
scoliosis
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
アーノルドキアリ奇形
,
Arnold-Chiari malformation
Keyword:
脊柱側彎
,
scoliosis
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
アーノルドキアリ奇形
,
Arnold-Chiari malformation
pp.1156-1163
発行日 1988年10月25日
Published Date 1988/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907952
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抄録:アーノルドキアリ奇形(ACM),脊髄空洞症を伴った脊柱変形22例を対象とし検討を行った.この中,8例は学校検診で側彎を指摘された者の中から発見されたものであり,側彎を主徴とするACM,脊髄空洞症の存在に注意し早期発見に努める必要があると思われる.ACMを伴った脊柱変形は脊髄空洞症を伴ったものに比しsevere curveであり,装具内増悪,急性増悪を示す例が多かった.curve patternは必ずしもlong C curveを示さず,特発性側彎症と類似した症例がむしろ多く見られたことは注意を要する.治療としては,側彎,神経症状共に軽度である場合は装具治療を行いつつ神経症状に注意してfollowする.側彎の手術治療は,ACMを伴った症例では,後頭窩減圧術後,脊柱変形矯正手術を行う方法で術後精神症状の出現もなく良い結果を得ていた.脊髄空洞症を伴う症例では,神経症状が後日,新たに出現しても脊髄に対する手術が容易に行い得る前方手術が望ましいと思われた.
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