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Gangliogliomaは一般に難治性痙攣を呈することが多く,そのコントロールについては腫瘍切除(lesionectomy)だけでよいのか,近接するてんかん焦点も含めて切除しなければならないのか議論がある。われわれはlesionectomyだけで難治性の痙攣が改善した2例を経験したので報告する。[症例1]9歳,女。5歳時より左上肢にジンジン感が生じた後に,左上下肢の難治性の痙攣が起こるようになった。MRIで右前頭葉内側面にT1, T2強調画像上ともに高信号を呈する病変がみられた。慢性硬膜下電極記録により,手の運動野が発作起始域と判明した。Lesionectomyのみを行い,痙攣は生じなくなった。[症例2]8歳,女。6歳時より難治性の全身痙攣が生じるようになった。MRIでは右頭頂葉に壁在結節をもつ直径約3cmの嚢胞性病変がみられた。脳波や脳磁図では発作間欠期の棘波は右中心部や両側前頭部など多焦点性であった。術中皮質電位記録では腫瘍周囲皮質に突発性異常波はみられなかった。嚢胞を開放し,lesionectomyのみを行った。術後痙攣頻度は激減し,術後2年でごく軽度の意識減損発作が1〜3月に1回程度起こるのみとなった。この2例は,gangliogliomaではlesionectomyだけでも,痙攣の改善が期待できることを示している。
Long.-standing intractable seizures are commonmanifestation of cerebraI gallgli (,gliomas. There ismuch controversy regarding the most appropriatesurgical treatment (lesionectomy vs resection of theepileptogenic cortex with the lesion) for patientswith intractable epilepsy associated with gangliog-liomas. We reported 2 cases, in which the favorableseizure outcome was obtained followinglesionectomy alone.(Case 1) Nine year old femaledeveloped attack of abnormal sensation in her leftupper limb followed by motor seizure in her leftlimbs since 5 years old.
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