海外レポート
ジュネーブ大学病院筋電図室を訪ねて
長谷川 修
1
1横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター安全管理室
pp.984-985
発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901853
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第11回ヨーロッパ神経学会(2001年4月2〜25日,Paris)の後,Genève大学病院群を構成する主要な病院であるHôpital Cantonalにお邪魔した。Genèveの人口は18万人足らずであるが,大学病院群全体として2,187ベッド,医師が1,121名,看護職が3,101名,他のco-lnedica1が1,469名といった規模である。Hôpital Cantonalは,レマン湖畔から歩いて15分ほどのところにある大きな病院である。病院の入口は救急、と一般に分けられ,2階(日本流の3階)に神経関係のすべてのセクションが入っている。エレベーターを上がると受付があり,右に折れると外来や若手医師用の診察室とともに筋電図室や脳波室があった。反対側には,大脳誘発電位,脳脊髄液検査(一般,細菌,生化学,PCRなど),超音波ドップラー(頸部および頭蓋内)用の部屋があり,それぞれの専門家がいて最高の技術を駆使している。中庭を縁どる箱型をした建物の奥には病棟があり,神経内科で約40床を占めていた。4人部屋や8人部屋でも,1人分のスペースは非常に広くとってあった。疾患としては,脳血管障害と多発性硬化症がとくに多いという。対側の病棟には脳神経外科があったが,とくにてんかん外科の病室は左右の個室の中央に詰所があり,各種モニタリングがしっかり行われているのには感心した。
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