Japanese
English
特集 神経疾患治療の進歩
意識障害への脳刺激法
Neurostimulation for a Case of Uncosciousness at Chronic Stage
神野 哲夫
1
Tetsuo Kanno
1
1藤田保健衛生大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Fujita Health University School of Medicine
キーワード:
neurostimulation
,
dorsum column stimulation
,
persistent vegetative stage
,
prolonged coma
Keyword:
neurostimulation
,
dorsum column stimulation
,
persistent vegetative stage
,
prolonged coma
pp.643-649
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900810
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I.緒言
急性期の病態でもなく,慢性期でリハビリテーションの対象ともなり難い,所謂遷延性意識障害を呈する症例は,従来より治療の谷間に入った状態で,どの科からもあまり積極的な治療がなされてこなかったのが事実であろう。
特にそれらの症例を急性期には最も積極的に関与した脳外科医は,この遷延性意識障害の状態になるやいなや,もう我々の治療対象とはならないとして,その後の努力を怠ってきた傾向がある。一方,患者家族の面からも確かに経済的,精神的,肉体的,社会的に困難をかかえ込むことにはなるが,概してこの状態の患者は生存期間が種々の合併症などにより,それ程長期にわたるものでなかったため,まとまって社会問題とはなり難い側面を有していた。
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