Japanese
English
特集 ヒト運動機能研究法の進歩
大脳・脊髄刺激法
Stimulation of Central Motor Pathways in Intact Man
宇川 義一
1
Yoshikazu Ugawa
1
1東京大学医学部脳研神経内科
1Department of Neurology, Institute of Brain Research, School of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
central motor pathways
,
central motor conduction time(CMCT)
,
pyramidal tract
,
pyramidal decussation
,
corticospinal tract
Keyword:
central motor pathways
,
central motor conduction time(CMCT)
,
pyramidal tract
,
pyramidal decussation
,
corticospinal tract
pp.1017-1023
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900267
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「ヒト運動機能研究法の進歩」の1つとして脳・脊髄刺激法を取り上げていただいたが,この方法の新しい点はヒトで中枢神経を頭蓋骨や脊椎骨の外から経皮的に刺激できる事につきる。このような刺激を可能にしたのは,P.A.Mertonら1))による高電圧低インピーダンス電気刺激法とA.T.Barkerら2))による磁気刺激法である。これらの方法により数多くの基礎的仕事と臨床的仕事がすでに行われている。これらをすべて紹介するのは本稿の目的とは違うので,ここではいくつかの点に絞って話を進める。この方法による主たる研究目標は,運動下行路(中でもいわゆる錐体路)の機能分析であった。これに関して私自身すでにいくつかの総説を書いており3〜5)),重複する事もあるが,まず本検査法の基礎的知識を述べる。次に今回は,疾患に応用した場合に検査値の異常が意味する事について解説する。さらに最近行われ始めた,脳幹部刺激法についても触れ,また運動系の1つとしての小脳系のヒトにおける生理学的分析法についても,紙面の許す限り述べる事とする。
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