Japanese
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特集 Magnetoencephalography(MEG)
MEGの測定
Measurements of MEG
小谷 誠
1
Makoto Kotani
1
1東京電機大学工学部
1Tokyo Denki University
キーワード:
biomagnetism
,
SQUID
,
magnetometer
,
MEG
,
neuromagnetism
Keyword:
biomagnetism
,
SQUID
,
magnetometer
,
MEG
,
neuromagnetism
pp.295-300
発行日 1992年4月1日
Published Date 1992/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900316
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I.はじめに
人間の脳,心臓などから微弱な磁界が発生している。これらの微弱磁界は体内を流れるイオン電流によるものと体内に蓄積している磁性物質によるものとがある。現在,脳波や心電図は臨床検査に広く用いられているが,脳波や心電図が計測できるのは,脳や心臓の中に電圧の発生源があるからである。体内で電圧が発生すれば,当然,体内に電流が流れるので,この電流に伴って人体各部から磁界が発生していることは以前から推定されており,種々の計測が試みられた。しかしながら,人体から発生する磁界は図1に示すようにあまりに微弱だったので計測が不可能だったが,電子技術の発展により20年前頃より可能となった。
脳磁界の最初の計測は1967年に米国のD.Cohenによって行われている。彼は磁気シールドルーム内で脳や心臓などから発生する磁界を高感度の電子増幅器を用いて計測している。しかし,これらの生体磁気信号の計測は,人間の身体から磁界が発生していることを確認する程度のものであった。
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