Japanese
English
特集 ヒト運動機能研究法の進歩
運動関連脳電位
Movement-Related Brain Potential
佐々木 和夫
1
Kazuo Sasaki
1
1京都大学医学部認知行動脳科学講座
1Department of Integrative Brain Science, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
cortical field potential
,
voluntary movement
,
motor leaming
,
prefrontal cortex
,
monkey
Keyword:
cortical field potential
,
voluntary movement
,
motor leaming
,
prefrontal cortex
,
monkey
pp.1025-1033
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900268
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1.運動関連脳電位の発現機序
運動に伴った脳の電位は,自発性随意運動についてのVaughanら(1968),Kornhuberら(Deeckeら,1969)の研究により,多くの研究者達の注目するところとなった。しかし,その発現機序と意義について必ずしも解明されない点も多く,臨床的応用については未だ今後の検討に委ねられていると言えよう。
最近,脳磁場計測装置がこの分野に導入され始めて,運動関連電位の発現機序と局在についても研究が進められる可能性が出てきた。ここ10年余り進められてきたサルの慢性実験による大脳皮質フィールド電位の研究結果と,脳磁場計測による解析が,これまで多くの研究者によって行われてきた人間の運動関連電位の研究と結びつくと,随意運動の基礎的脳機序の研究およびその臨床的応用への道が拓けてくるものと期待される。
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