Japanese
English
特集 パーキンソン病up to date
加齢とパーキンソン病
Aging and Parkinson's Disease
東儀 英夫
1
,
阿部 隆志
1
,
高橋 智
1
Hideo Tohgi
1
,
Takashi Abe
1
,
Satoshi Takahashi
1
1岩手医科大学神経内科
1Department of Neurology, Iwate Medical University
キーワード:
Parkinson's disease
,
aging
,
substantia nigra
Keyword:
Parkinson's disease
,
aging
,
substantia nigra
pp.713-719
発行日 1991年8月1日
Published Date 1991/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900228
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緒言
パーキンソニズムは,多くは中年以後老年者に発症する。老年者にパーキンソン病が多い理由として,加齢とともに,黒質線条体系の変性が進行し,パーキンソニズムが起こりやすい状態にあるためと理解されている。このような老年発症のパーキンソン病患者のなかでも年齢により,臨床症状,経過・予後,薬物治療に対する反応などがやや異なる。一方,10〜30歳頃に発症する若年性パーキンソニズムがあり,老年発症のパーキンソニズムと異なった面がある。このような年齢による臨床像の差異が何に由来するかについては,まだ十分な理解には到達していない。以下,(1)黒質線条体系の加齢変化,(2)MPTPによるパーキンソニズムにおける動物の年齢の影響,(3)パーキンソニズムの発症における加齢の意義,(4)年齢に伴う臨床的特徴の差異などについて述べる。
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