Japanese
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特集 ガラクトシアリドーシス
ガラクトシアリドーシスの病理
Neuropathology of Galactosialidosis
小柳 清光
1
Kiyomitsu Oyanagi
1
1新潟大学脳研究所脳疾患標本センター
1The Center for Materials of Brain Diseases, Brain Research Institute, Niigata University
キーワード:
galactosialidosis
,
neuropathology
,
histochemistry
,
ultrastructure
Keyword:
galactosialidosis
,
neuropathology
,
histochemistry
,
ultrastructure
pp.215-223
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900168
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I.はじめに
シアリダーゼおよびβ—ガラクトシダーゼの活性の低下と特徴的な臨床症状を示す,いわゆるガラクトシアリドーシスの中枢神経系の病理学的所見に関する報告は,生検例および私共が経験した2剖検例6,10)を含め,数例を数えるのみである。酵素活性の低下が確認された症例としては,成人発症が2例,乳児後期,乳児早期発症例が各1例1,3,10,13,15,18),生前酵素活性の検索がなされていなかったが,臨床症状および病理学的所見からガラクトシアリドーシスと考えられている例は6例で,これらはすべて若年または成人発症例である4,6,7,16)。
ここに,私共が検索した2症例の所見を記載して,これまでの報告例と併せ,ガラクトシアリドーシスの病理に関して考察する。
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