特集 ニューロステロイド
ニューロステロイド研究の歴史的経緯
山田 久夫
1
1関西医科大学医学部解剖学第一講座 教授
キーワード:
histochemistry
,
imaging mass spectrometry
,
neurosteroid
,
cytochrome P450 enzyme(CYP)
,
内因性ジギタリス
,
胆汁酸
Keyword:
histochemistry
,
imaging mass spectrometry
,
neurosteroid
,
cytochrome P450 enzyme(CYP)
,
内因性ジギタリス
,
胆汁酸
pp.15-20
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.24.02_0015-0020
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ニューロステロイドの定義は,「脳で合成され,ローカルホルモンとして神経組織に作用するステロイド」とするのが一般的である。この定義に揺らぎがあり,de novo にコレステロールから合成されるのか中間前駆体からでもよいのか,合成の場がグリア細胞なのかニューロンなのかといった議論もあったが,あまり厳密には考慮しなくてよいと思われる。ステロイド骨格にはA,B,C,D環の立体配座でシスやトランスの関係があるが,初期にはステロイドホルモンと同じトランス-トランス-トランス型のみをニューロステロイドの仲間と想定していた。最近,植物・両生類のものと考えられてきたシス-トランス-シス型ステロイドや胆汁酸類もニューロステロイドとして盛んに研究されている。ここに至る研究の歴史的経緯を紐解く。「KEY WORDS」histochemistry,imaging mass spectrometry,neurosteroid,cytochrome P450 enzyme(CYP),内因性ジギタリス,胆汁酸
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