Japanese
English
特集 神経系の発達
感覚系の反応の発達—特に乳幼児の視聴覚系の反応の発達
Development of the Responses to the Sensory stimuli in Infants and Children
加我 牧子
1
Makiko Kaga
1
1国立精神神経センター精神保健研究所
1National Institute of Mental Health, NCNP
pp.863-876
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206383
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
「感覚,知覚,認知」については生理学的に以下のように定義されている38)。すなわち感覚sensationとは身体の内部あるいは外部からの刺激によって生じた意識過程あるいは精神現象をいい,この感覚を介して刺激物の性質を把握する働きを知覚perceptionという。このようにして生じた知覚に過去の経験に基づいた判断や推理を加えて刺激物を具体的な意味あるものとして把握する働きを認知Cognitionという。
乳幼児の発達途上における感覚入力の果たす役割は限りなく大きい。視覚聴覚皮膚感覚などあらゆる刺激のmodalityを介して生体にもたらされる情報が知覚され,認知される過程が,乳幼児においては,すべて学習の基礎となる。それらは直ちにフィードバックされて次の学習効果を生み出す。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.