連載 症候学メモ・36
筋無力症状のチェックポイント
平山 惠造
1
1千葉大学神経内科
pp.93
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206044
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◆他の科から重症筋無力症ではないか,ということでconsultationを受けることがある。複視眼瞼下垂,疲れ易い,胸腺腫瘍など理由はさまざまである。一般に四肢の自覚症状ははっきりとはしていない。このような場合に,テンシロン試験,温熱試験,筋電図検査,筋生検組織検査,等々の諸検査も有用であるが,基本的にはベッドサイドでの筋肉の"いわゆる易疲労性"の有無が大切であることは新人医師でもよく知っている。教科書類にもそのように述べられている。
◆ところが問題は,それをどこについて,どのようにしてみるかである。書物にあまり具体的に書いてないし,そういう現実的な問題をベッドサイドで実際的に教えられる機会が少ないのか的確な基準を心得ていないことが意外に多い。
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