書評
—編集 景山 直樹(名古屋大学教授・脳神経外科) 井村 裕夫(京都大学教授・内科)—下垂体腺腫
入江 実
1
1東邦大学
pp.503
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205913
- 有料閲覧
- 文献概要
今回医学書院から,名大脳神経外科景山直樹教授,京大内科井村裕夫教授の編集による「下垂体腺腫」という書が刊行された。執筆者は両教授を含む25名で,いずれも間脳・下垂体系の疾患に造詣の深い方々である。下垂体腺腫というと一見非常に限られた主題と考えられるかも知れないが,内容的には実に広汎なものを含んでいる。それは下垂体疾患を詳しく知るためには間脳視床下部・下垂体の形態的,機能的な密接な関係を知ることが必要であるからである。
この方面の研究は編者らの序文にある如く最近15年ほどの間に著しい進歩をとげ,とくに我国においては厚生省間脳下垂体機能障害調査研究班の貢献も大きいのであるが,本書はその進歩および世界の現状のすべてを網羅したものといえる。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.