書評
—河野 友信(東京都立駒込病院医長・内科,心身医療科) 筒井 末春(東邦大学教授・心療内科) 中野 重行(愛媛大学助教授・薬理学)—一般臨床のための向精神薬の選び方・使い方
永井 友二郎
1
1実地医家のための会
pp.633
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205342
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私はかねて,社会生活をしている人間にたいする薬のはたらきを,きめ細かく知りたいと思っていた。ひとりひとりの患者さんに,どの薬を選び,どう服用させ,仕事や運動,睡眠,そして食事や酒,タバコなどをどう指導したらよいか,副作用,催奇型性,依存性についてどれだけのリスクを見積ればよいか,具体的に描き出せる臨床当薬理の知識がほしいと思っていた。
私は戦前に大学できいた薬理学の講義は多く忘れ去っていたし,鈴木哲哉博士の"臨床薬理学"(南江堂昭和40年刊)で読んだ基礎的,総論的知識しかなかったからである。
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