書評
—編集 舘野 之男(放射線医学総合研究所臨床研究部長)—ポジトロンCT
鳥塚 莞爾
1
1京都大学核医学科
pp.136
発行日 1984年2月1日
Published Date 1984/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205265
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ポジトロンCT,すなわちサイクロトロン核医学はポジトロン核種である11C,13N,15Oなどの生体構成物による標識化合物を用いてbio—chemical imagingを可能にするものとして,その臨床利用が大きく期待されている。現在,世界において,すでに実施または準備している施設は46施設であり,本邦では8施設に及んでいる。
本書を編集された舘野之男部長の所属されている放射線医学総合研究所では,昭和45年以来,世界にさきがけてポジトロンCTをプロジェクト研究として推進させておられる。すなわち,ポジトロンCTはポジトロンCT装置の開発,ポジトロンCT関連放射薬剤の開発および放剤薬剤自動合成装置の開発など,従来の医療従事者に物理工学者,薬学者,生化学者などが参加しての協同研究によって初めて推進されるものであり、多くの分野に豊富な人材を擁する放医研において,逐次独自のものを開発,発展させてこられている。
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