書評
—編集 長島 親男(埼玉医科大学教授) 濱口 勝彦(埼玉医科大学教授)—POケーススタディシリーズ 頭蓋内疾患ケーススタディ—59例のPO研修
田崎 義昭
1
1北星大学内科
pp.689
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204968
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脳神経外科と内科の相互理解に役立つ
頭蓋内疾患には内科的に扱うものと,外科的治療が必要なものとがあり,神経内科と脳神経外科とが協力して診療すべき疾患である。
本書の序に,「脳神経外科医は神経内科の知識を,神経内科医は脳神経外科の知識を持つことが大切」であることを強調しており,そのような立場からこの本が誕生している。私共も中枢神経疾患に関しては,毎週,脳神経外科と共同して症例検討を行なつているし,神経病の関連領域を集めて,毎月北里神経カンファレンスを開いているので,編者である長島,浜口両教授の意図されたところには深い共鳴を覚える。確かにお互いが密接な関係を持つほど,診断に際して神経内科医は常に外科的疾患を見逃していないかと考え,逆に脳神経外科医は内科的なものではないかと疑うことが必要であることを痛感している。
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