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あとがき
中西 孝雄
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1筑波大
pp.871
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204816
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新聞をほとんど読まず,テレビを見るのも一日の中で2時間位という一般社会から隔絶された日日を送つていると,世の中のことに疎い人間になりはしないかと心配になることがあるが,昨晩はNHKのテレビで,将棋の世界の厳しさを見て,大変感銘をうけた。将棋の世界では,ある年齢,それも30歳という若い年までに,3段以上の実力を身につけていなければ,その後における昇進の道はないという。大器晩成などということは許されないのである。
ある年齢以上になると,昇進の道がおのずから閉されるのは,相撲や野球などのスポーツの世界でみられる現象である。このような体力的実力だけが物を言う世界では,ある年齢層に達すると,体力が限界に達するところから,それは当然のことと言えるであろう。
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