書評
—編集 M.E. Moore 訳 大塚敏文(日本医科大学助教授) 山本保博(日本医科大学講師) 金沢正邦(日本医科大学病院救命救急センター)—内科救急マニユァル—鑑別診断と処置
須藤 政彦
1
1済生会神奈川県病院
pp.1206
発行日 1980年12月1日
Published Date 1980/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204680
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- 文献概要
教科書的記述を避け,一つ の治療法を単純明快に
白衣のポケットに収め,いざという時に
自分の精通している救急処置ではなく,あまり得意ではない分野の救急処置をしなければならないときに,図書室に走つて教科書を探して読んでみても,何をすればよいのか判りにくい,気があせつて斜めに読めば,沢山の異なつた治療法が書いてあつてますます判らなくなるという経験は誰にもあるのではなかろうか。本書はこのような悩みを解決する本であり,白衣のポケットにも収まり,いざという時,その場で開いて見れば何をしなければならないかが一目瞭然に判るようにできている。
1972年末にこの原著MedicalEmergency Manual第1版を手にしたとき,多くの内科的救急疾患に対する処置を単純明快に記述してあり,非常に使い易いのに一驚して,われわれの手で翻訳してレジデントの教育に役立てたいと思つたが,多忙のまま手をつけないでいたところ,この度,1976年の改訂第2版を日本医大救命救急センター大塚助教授以下のスタッフによつて訳出,刊行の運びとなつたことはまことに喜ばしい。
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