書評
—編集 鵜飼 卓(大阪府立千里救命救急センター副所長) 遅塚 令二(厚生省薬務局生物製剤課・血液事業対策室長) 山本 保博(日本医科大学助教授・救急医学)—救急中毒ケースブック
太田 宗夫
1
1大阪府立千里救命救急センター
pp.1026
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205801
- 有料閲覧
- 文献概要
一昨年医学書院の手で出版された「救急中毒マニュァル」が予想以上といってよい程の反響をもたらしたことは,救急専従者にさえ救急中毒についての認識を改めさせた。即ち,中毒が救急領域に限らず広い分野に実在すること,一般に有毒とは思われない物質による中毒の存在,蔽れた医原性中毒が多いこと,次々と登場してくる化学物質や薬剤が新しい中毒をもたらすことなど,様々のインパクトを感じた医師はすくなくないと思う。
今回の「ケースブック」は,同じ編集グループが努力を休めずにまとめ上げた,いわば続編である。その日的が,「マニュアル」をより具体的な示唆を加えて補強することにあると序にも記されているが,当然の成り行きとはいえ,熱意の成果と考える。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.