書評
—C. H. McGuire, L. M. Solomon, P. M. Forman 編集 植村 研一(浜松医科大学教授) 監訳—クリニカル シミュレーション—診療能力向上のための新しい学習法
岩崎 栄
1
1国立長崎中央病院臨床研修
pp.906
発行日 1979年9月1日
Published Date 1979/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204466
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シミュレーションそして"simulated patient"「模擬患者」,このことはわれわれにとつて余りに挑戦的であり刺激的であり,実に衝撃的でさえあつた。それはライフプランニングセンター(理事長:日野原重明氏)主催の国際セミナーで招請されたDr.Barrows (カナダのマックマスター大学内科教授)により教えられ学習したときのことである。
驚くばかりの本物そのものの「模擬患者」,これ程臨場感にあふるる患者との出会い,それからのマネージメントに臨床医学教育への応用とよりよき診療能力の向上,患者対応への態度などを学ぶ格好の教材資源はないと感じられた。その時に見聞したPMP (patient mana—gement problem)やwritten simulation, SMP (sequ—ential management problem)などすべて問題指向型学習法(problem based learning)であり,自己体験学習をめざす新しい医学教育改革の方法でもあつた。
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