特集 臨床検査のシステム化
検査部システムの実際
5.浜松医科大学病院
菅野 剛史
1
1浜松医科大学検査部
pp.1314-1320
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911697
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浜松医科大学検査部における検査システムは,第一期がFACOM U−400を用いたシステムであり,昭和54年4月より稼動した.このシステムは,医事システムと検査情報,会計情報,患者属性情報の相互送受を可能としたものであり,検査システムとして検査部内での独立したシステムであると同時に,将来の病院情報システムの一環としての機能を持たせうるものであった1).この検査システムは,生化学検査57項目,内分泌検査26項目(ともに負荷試験を扱う),血液検査42項目,免疫学的検査23項目を含み,その中にオンライン自動分析機7台を主要機器として,受付依頼入力より報告書出力までをカバーするものであった.このシステムが病院情報システムの一環として作動するためにはホストコンピュータの容量に制約があった.しかし外来計算での会計情報を検査依頼情報に変換し,同時に外来患者マスターより患者属性を受けとること,前日の入院患者リストとその属性を検査システムに転送すること,入院患者の検査依頼情報を会計情報に変換すること,検査情報を医事システムの一部に蓄積し,MTベースではあるが,これを保管し得たことは,ホストコンピュータの規模が拡大されたことを契機として病院情報システムの一環としての検査システムの位置づけをより確実なものとする可能性を持っていた.
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