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編集後記
佐野 圭司
pp.1116
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204149
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- 文献概要
本誌もまた力作ぞろいである。
前々号の編集後記に大友博士が神経学の症候や疾患を示す用語に固有名詞がついているのが多いことをなげいておられたが,筆者もまつたく同感である。筆者がかつて教えをあおいだ故Robert Wartenberg教授はその主著Diagnostic Tests in Neurologyのなかで,固有名詞はBabinski反射を除いて一切用いなかつたがこれも同様な感懐からであろう。固有名詞はその疾患なり症候なりの記載にpriorityのある人の名前をつけるわけであるが,実際にpriorityのあるのはだれかを決めるのはしばしばむずかしく日の下に新しきものなしと歎じさせられるのである。
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