--------------------
海外文献抄録—体重2500g未満幼児におけるけいれんの意義,他
大友 英一
pp.1082-1083
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204144
- 有料閲覧
- 文献概要
早産児または体重2,500g未満の新生児におけるけいれんの原因と予後について検討した。対象は153例である。出産児の平均体重が1,287g,妊娠月数30週,1分および5分Apgar scoreがそれぞれ3.07および5.37の31例(20%)がけいれんを示した。これに対し,けいれんのない例の出産時平均体重は1,734g,妊娠月数は32週,1分および5分Apgar scoreはそれぞれ5.37および7.11であつた。
72%の症例において,けいれんは出産後最初の72時間以内に出現した。31例全例においてけいれんの原因が明らかにされた。すなわち,27例(87%)が剖検,CTscanおよび臨床的検査で脳室出血と診断された。2例(6.5%)はescherichia coliによる髄膜炎であつたが剖検で脳室出血の併存が認められた。けいれんを示した31例中28例(90.3%)は死亡したのに対し,けいれんを有しなかつた122例の死亡率は21例(17%)であり,けいれんを示した群の77%はけいれん出現後72時間以内に死亡した。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.