Japanese
English
姿勢・位置異常アトラス8
パーキンソン病の姿勢異常
Abnormal posture in Parkinson's disease
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1東京大学神経内科
1Department of Neurology, University of Tokyo
pp.594-595
発行日 1977年6月1日
Published Date 1977/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204079
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- Abstract 文献概要
はじめに パーキンソン病にみられる異常姿勢はJames Parkinson (1817)1)の記載以来,多くの報告がある2〜4)。この異常姿勢は①矢状面における躯幹の前屈,②前額面における側彎,②上下肢の異常肢位の3つに大別できる。
矢状面の姿勢①眼はまつすぐ前方を向く。②頸部は屈曲ではなく,頭部を前方へ突きだす。これは頸部屈曲にあずかる頸長筋,頭長筋や前頭直筋よりも胸鎖乳突筋が強く働いていることを示し,実際に患者の胸鎖乳突筋が強く浮きでているのをみることが多い。③胸椎はとくに上部胸椎が強く前方に屈曲し,これが前屈姿勢という全体の印象に大きくあずかつている。④大腿は骨盤に対して軽く屈曲する。⑤膝は屈曲する。
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