書評
—Proceedings of the Congress of Neurological Surgeons, 1968—Clinical Neurosurgery Vol.6
佐野 圭司
1
1東京大学脳神経外科
pp.276
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202871
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- 文献概要
この本はいうまでもなく例によってCongress of neurological su—rgeonsのproceedingsのseriesであり,この巻は1968年トロントで行なわれた総会の記録である。この巻のゲストはエジンバラ大学の名誉教授であり,英国の脳神経外科のパイオニアの一人であるNorman M. Dottで,はじめの4章はこの偉大な脳神経科医のあたたかいしかもユニークな人柄のにじみ出た論文から成っている。かれはいうまでもなく脳動脈瘤の手術の開拓者のひとりである。動脈瘤を最初に脳血管撮影で描出したのはまさにかれなのである。かれ自身すでに引退した老大家であるので,これら論文に別に新しいことはないが,その滋味あふれる風格は読者に深い印象を与えるであろう。
かれの論文につづいてBarnett, Morley & Barr, Lougheed, Drake, Parkinsonと動脈瘤に関する第一人者たちの論文がこの巻をかざつている。
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