Japanese
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研究
トレフィン開頭装置—迅速開頭硬膜保護の工夫
SKULL TREPHINE:A DEVICE FOR PROTECTION OF DURA AND RAPID TREPHINATION
山本 信二郎
1
Shinjiro Yamamoto
1
1金沢大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, School of Medicine, University of Kanazawa
pp.1293-1295
発行日 1970年11月1日
Published Date 1970/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202810
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はじめに
頭蓋骨手術器械の中,トレフィンの使用は古く,紀元前の古代都市Niniveの発掘にも見られる4)。この装置による開頭は極めて簡便なものであるにもかかわらず,欠点として開頭の範囲が限定されるため,近代脳神経外科の主流からはずれ,手術書にもその記載を見ないものが多い。しかし,外傷性および非外傷性の頭蓋内血腫の手術治療においては,比較的小さな骨窓で血腫除去の目的を達しうるため,最近トレフィンによる開頭が再び評価されてきた。
一般に用いられているトレフィンの基本構造は,種々の直径の円筒の一端に鋸歯状の刃をもち,これを同心回転させるため,先端の出し入れができる中心ピンをもつものである1)2)。この種の装置の最も大きな欠点は,細心の注意にもかかわらず,しばしば硬膜を傷つけ,さらに脳実質に切り込むことである。
A skull trephine with a device to protect the dura is described. The technique is a rapid and reletively simple method for removal of epi- as well as subdural hematoma.
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