Japanese
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特集 脳の電気活動と行動
逆説睡眠の誘発
The Paradoxical Sleep Following the Electrical Stimulation
松本 淳治
1
1徳島大学医学部第2生理
pp.149-153
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201992
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I.緒言
最近,逆説睡眠の研究はその発生機序に興味をもたれてきている。この研究は,もし逆説睡眠が容易にまた確実に刺激によつて誘発されるならばその問題の解析には非常に有力な手段となるであろうという意図をもつて着手されたものである。
すでに,Jouvet, Michelは正常猫,あるいは橋猫で橋部網様体の電気刺激によつて逆説睡眠を誘発しており,Rossi, Favale, Haraらは中脳網様体,Cadilhacらは海馬の電気刺激によつて成功している。またダイコクネズミではWeissが成功している。しかし,これらの成績とは反対にWeissmanはサルでは脳幹網様体の電気刺激によつて成功せず,彼は脳の電気刺激による逆説睡眠の誘発は偶然の時間的一致によるのではないかという疑いをもつている。
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