Japanese
English
特集 脳浮腫・血液脳関門
硬膜外振動法による実験的脳浮腫作製法とその治療
THE STUDIES ON THE EXPERIMENTAL CEREBRAL SWELLING BY EXTRADURAL VIBLATION METHOD
萩原 徹
1
,
有田 泰夫
1
,
中山 幸雄
1
,
押坂 担
1
,
黒岩 純
1
,
円満寺 正通
1
Toru Hagiwara
1
,
Yasuo Arita
1
,
Yukio Nakayama
1
,
Tan Osaka
1
,
Sumi Kuroiwa
1
,
Masamichi Enmanji
1
1京都府立医大峯外科
1Dept. of Surgery, Kyoto Prefectural University of Medicine
pp.389-390
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201249
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- Abstract 文献概要
われわれは脳浮腫治癒に関する研究にあたり,まず従来試みられた諸種の浮腫作製法を追試してこれを検討した結果,可及的自然に近く,同程度にしかも確実に脳浮腫を発生せしめる方法として硬膜外から電動式vibratorを用いて脳に一定度の連続的叩打を加える方法を考案し,これを電動式硬膜外振動法(electromotoric extradural vibration method)と名づけて,これに基づく研究成果を第58回日本外科学会総会ならびに第17回以来の本学会総会において発表してきたが,さらにその後の成果をも加えて今回ここにこれらを総括して述べる。
毎秒120振動に調節した電動式硬膜外振動法による浮腫脳について,Trypanblue青染度を他の方法のものと較べると,露出群や摩擦群では出血附近のみに,また挫滅群や焼灼群では脳実質損壊部を中心に箸明であるのに対し,vibrationでは広く瀰漫性に,また実質内にわたつて認められる。
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