学会抄録
第19回日本脳神経外科学会総会講演抄録(3)
橋場 輝芳
1
,
稲葉 穣
2
,
古味 信彦
2
,
久木留 節雄
2
,
小泉 一郎
2
,
松本 俊一
2
,
内田 好一
2
,
半田 肇
3
,
太田 富雄
3
,
石川 進
3
,
半田 譲二
3
,
三沢 郁夫
3
,
木下 和夫
4
,
北村 勝俊
4
,
沢井 靖明
5
,
安藤 協三
3
,
渡辺 徹
3
,
西本 詮
6
,
相沢 豊三
7,11
,
五島 雄一郎
7
,
長谷川 恒雄
7
,
荒木 五郎
7
,
滝塚 久志
7
,
神田 昭典
7
,
森 皎祐
7
,
遠藤 政章
7
,
村上 恵一
7
,
佐藤 信久
7
,
永野 志朗
7
,
都留 美都雄
8
,
安藤 守昭
9
,
加藤 芳夫
9
,
堀 浩
10,26
,
中山 耕作
12,13
,
黒田 晃司
12,13
,
山本 勲
12,13
,
伊野 照子
12,13
,
飯田 直衛
12,13
,
牛田 昇
12,13
,
今野 草二
12,13
,
牧野 信義
14
,
木村 幸三郎
14
,
奈良 英切
14
,
柳沢 勇
15
,
吉川 春寿
16
,
植田 隆
17
,
宮崎 正夫
17
,
青木 典太
18
,
矢吹 天司
18
,
倉石 文雄
18,21
,
植松 宗悟
18,21
,
木住野 幸二
19,21
,
渡辺 茂夫
20
,
井街 譲
22
,
諫山 義正
22
,
山中 昭夫
22
,
千葉 剛
22
,
西崎 敬四郎
22
,
太田 幸雄
23
,
楠部 治
23
,
太田 良子
24
,
向井 寅嘉
25,27
,
三輪 哲郎
14
,
中村 智
14
,
河野 通隆
14
,
小室 雅義
14
,
萩原 徹
28
,
押阪 担
28
,
黒岩 純
28
,
円満字 正道
28
,
有田 泰夫
28
,
中山 幸夫
28
,
若林 陽夫
29
,
西島 早見
30
,
岡野 登志郎
30
,
遠藤 辰一郎
31
,
山田 敏雄
31
,
坪川 孝志
32
,
鈴木 仙二郎
31
1札幌医科大学
2東医歯大第二外科
3京大第一外科
4九大第一外科
5岩手医大光野外科
6岡山大陣内外科
7慶大相沢内科
8北大脳外科
9愛知県立城山病院精神神経科
10奈良医大堀外科
11慶大内科
12東京女子医大外科
13心臓血圧研究所
14東京医大外科
15東邦大生化学
16東大栄養学
17大阪大武田外科
18日大神経科
19慈雲堂病院
20中京病院脳外科
21慈雲堂病院日大神経科
22神戸医大眼科
23大阪日赤神経科
24神戸医大神経科
25大阪市大神経科
26奈良医大堀外科
27大阪市大
28京都府立医大峯外科
29京都大第一外科
30徳島大第一外科
31福島医大遠藤外科
32金沢大第一外科
pp.569-576
発行日 1961年7月1日
Published Date 1961/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201097
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41)梅毒性脳血管病変について
脳動脈瘤,脳動静脈瘤,脳動脈閉塞,脈なし病及び梅毒性脳血管障害等の脳血管障害症例24例中8例(33%)が梅毒性脳血管障害例であつた。梅毒性脳血管病変症例の動脈写像及び臨床像について考察を行ない,梅毒性脳血管障害例を4型に分類し,動脈瘤型,動脈閉塞型,動脈硬化型及び混合型とした。いずれもその病変は脳底動脈を中心として之に近接する主幹動脈に多い。動脈瘤型では前病歴にその破裂を思わせる臨床症状がないにも拘わらず,その辺縁の不規則性が高度であることは診断上にも重要な所見である。梅毒性動脈硬化型と非梅毒性動脈硬化型との鑑別は血清ワ氏反応のほかに眼底所見ことにKeith-Wagner硬化度と駆梅療法の成績等から行なつた。又非梅毒性動脈硬化症では脳動脈全般に変化があることが多いが梅毒性脳動脈病変の動脈硬化型では,しばしば限局性に或いは一側性に変化を受けるものが多い。我々の症例ではすべて初感染及び初発症状発現から動脈写によつて病変を発見されるまでの期間が長いために,その髄液のワ氏反応がいずれも陰性であつて,之は病期が進行して外膜に斑痕形成が進んでVirchow-Rovin腔との交通が遮断されたためと解釈した。治療は動脈瘤型のものには,総頸動脈結紮と駆梅療法を行い,他の症例には駆梅療法並びに自律神経遮断剤,血管拡張剤及び血管壁強化剤等の投与を行なつて全例に著しい症状の改善を認めた。
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