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特集 痛み
腹圧反射より見た内臓知覚の問題
VISCERAL SENSATION EXAMINED BY ABDOMINAL MUSCLE REFLEXES
山本 信二郎
1
Shinjiro Yamamoto
1
1金沢大学医学部第1外科
1The 1 st Dept. of Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
pp.99-104
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201195
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私の述べることは,今までの両先生で既にでつくしたようであるが,私は少し違つた方式で,仙髄延髄路というものを研索しているので,それについて述べたいと思う。
腹膜あるいは腸間膜の刺激操作が疼痛とともに,腹筋の緊張あるいは腹圧の亢進をきたすことは,腹部内臓の手術の際に常に経験されるところである。この腹圧の反応は,一種のnociceptiveの反射であり,その求心路の少なくとも第1段階は痛みのそれと同等あるいは近似のものと推定される。この仮定のもとに,腹圧反射の現象を用いた内臓知覚径路の研索について述べ,cordo—tomyに対する批判を試みたいと思う。実験はすべて猫を用いてなされたものである。
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