Japanese
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特集 大脳辺縁系
条件反射性頻度特異脳波("MEMORY TRACER")について
STUDIES ON THE"MEMORY TRACER"WITH THE CONDITIONING TECHNIQUE
吉井 直三郎
1
,
鈴木 重隆
1
,
下河内 稔
1
,
山口 雄三
1
,
宮本 健作
1
N. Yoshii
1
,
S. Suzuki
1
,
M. Shimokochi
1
,
Y. Yamaguchi
1
,
K. Miyamoto
1
1大阪大学医学部第二生理
1Dept. of Physiology, Osaka University Medical School
pp.899-905
発行日 1961年11月1日
Published Date 1961/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201147
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(1)頻度特異波と末梢反応とを同時に有意的に条件付けるために,2つの実験を行つた。1つはウサギについて,フリッカーと肢電撃を組合せ,もう1つは犬について純音と脳幹電気刺激を組合せた。後者の刺激は皮質に動員性脳波反応を生じ,同時に呼吸,心搏動,頸筋などに変化を生じる程度の強さで与えた。
(2)末梢条件反応が現われる直前の皮質,皮質下脳波を周波数分析した結果,頻度特異波成分が皮質前頭部で増大することを明らかにした。
(3)条件反射性頻度特異波は動物が急性神経症になつたとき,皮質に明瞭に出現した。
(4)条件付けられた頻度特異波が「記憶痕跡」の脳波的表現であると仮定したとき,記憶痕跡は如何なる形でとらえるかについて考察した。
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