Japanese
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特集 大脳辺縁系
脳の電気的活動水準の指標としての海馬覚醒波
HIPPOCAMPAL AROUSAL WAVE AS AN INDICATOR OF ELECTRICAL ACTIVITIES OF THE BRAIN
山本 研一
1
,
城戸 良之助
1
Kenichi Yamamoto
1
,
Ryonosuke Kido
1
1塩野義製薬研究所薬理学研究室
1Shionogi Research Laboratory, Division of Pharmacology
pp.887-894
発行日 1961年11月1日
Published Date 1961/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201144
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はじめに
海馬覚醒波hippocampal arousal wave,hippocampal regular slow waveは一般に,新皮質の覚醒波とほぼ平行して現われ,動物の行動上の覚醒と対応関係にあることが知られている3)13)14)19)。また時実たちは13)14)15)海馬が後部視床下部によつて賦活され,上行性網様体賦活系によつて統御されている新皮質とは機能的に分けられるべきものであることを明かにした。
視床下部が自律機能の高位中枢であることは古くから知られているが11),最近その高位の中枢としての大脳辺縁系の意義が明かにされ13)14)16),Toriiたち17)18)は血圧と脳波の対比から海馬の脳波が自律神経系の機能水準と密接に関与することを指摘した。
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