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はじめに
錐体外路系疾患の中でもパーキンソン症候群は数多い疾患の一つであつて,本症になやむ患者が尠くない。周知のように本症の治療は困難で効果の著明な薬物が少い。しかもいずれも長期間連用を必要としかつ対症療法の域をでない。抗パーキンソン剤として古くからマンダラ葉,Atropin,Scoporaminが用いられたが近年にいたつて特に筋強剛に有効とされるArtane,Diparcolが登場し又手指震顫に対してはパーキン錠が推賞されているがいずれも服薬を中止すると効果が急速に失われる。このように薬物療法に頑固に抵抗を示す場合には蒼球手術を行い著効をみることがあるが,この際にも薬物療法の併用は経過を良好にする上に必要である。したがつて一層強力かつ持続的に効果を発揮する抗パーキンソン剤の出現が期待されている。
最近レダリー製薬会社からArtane sustained actionの試供をうけたので,その臨床成績の一部を報告する。
We had a chance to apply a artane sustain-ed action to parkinsonian, and observed its effects in 10 cases. Our results are as fol-lows :
1) The duration of effect was longer than routine artane, and its using was once a day.
2) We suggested that characteristic clinical effects of this drugs were the tremor and "Blickkrampf"
3) As side-effects, visual disturbance and thirsting were observed.
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