Japanese
English
症例
脳の病理組織学の手引き(8)
HISTOPATHOLOGY OF THE BRAIN
武谷 止孝
1
Takeya-Sikô
1
1九州大学神経精神科脳病理研究室
1Department of Neuro-Psychiatry, Kyusyu University
pp.781-805
発行日 1959年9月1日
Published Date 1959/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200844
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
III.グリアの病変(つづき)
グリアの変化を,一次変化と二次変化とに区別することがある。二次変化というのは,神経細胞・神経線維の変性・壊死などに続発して,グリアの変化がおこる場合を言い,一次とは,グリアそのものが初めから変化をおこす場合を言う(このことは,後でもう一度詳しく論じる)。
グリアの変化を記載するのに,Nissl, Alzheimer以来,退行性変化1),進行性変化2)の両語だけで足れりとなし,更に立入つた表現を余り用いない習慣がある。Nissl, Alzheimerがいうグリアの退行性変化には,萎縮・変性・壊死等の諸変化を含む。進行性変化は,肥大と増殖に,更に後のものは,びまん性と限局性に区別せられることは,一般病理学総論と同じである。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.