Japanese
English
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脳の病理組織學の手引き(II)
Histopathology of the brain
武谷 止孝
1
Takeya-Sikô
1
1九州大學醫學部精神病學教室腦病理研究室
1Kyushu University. Medical School
pp.176-180
発行日 1952年5月1日
Published Date 1952/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200282
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I.神経細胞の病變(つゞき)
4.神經細胞の萎縮
1)組織像
細胞體も核も,小さく,細くなる。Nissl染色では,全體が濃く染まる。突起,殊に主突起が,ウネウネとうねり,極端な場合には,コルク栓抜きのような形に見える(第7圖)。萎縮が特に著しいのを,細胞硬化1)などとも呼ぶ。後で述べる脂肪變性と,一緒になることも,よくあるので,蜂の巣状萎縮2)など言うこともある。これは,脂肪物質は,標本を作り上げる間に通常溶け去つて,細胞體に,蜂の巣のように穴があくからである。
神經小線維は,塊り合つたり,千切れたり,うまく表現できなかつたり,いろいろである。但し,Bielschowsky染色は,染め上りがなかなか一定しないから,人工變化をいつも警戒しながら,所見を判定しなければならない。
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