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重症筋無力症—自験例を中心として
茂在 敏司
1
,
宇尾野 公義
1
,
井出 健彦
1
,
大友 英一
1
,
塩澤 瞭一
1
,
渡辺 晴雄
1
1東京大学医学部冲中内科
pp.423-431
発行日 1956年1月20日
Published Date 1956/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200483
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解剖学的所見のない球麻痺として始めて記載された重症筋無力症は,その後の研究臨床経験により,現在は主としてその病態生理学的見地から疾病概念が確立されつつあるようである。此の本質に関する論議について既に神経筋疾患に関する綜説14)の中で簡単に述べたが,その後私共も二十余例を経験し,此の疾患が本邦においても少くないことを認めた。勿論此の疾患は筋無力を以てその本質症状とするが,臨床的には個々の症例によつて経過症状等に可成りの相違を認め,幾つかの型に分けられるものである。此処で私共の経験例の中から比較的典型的なそれぞれの型の本症3例を紹介し,簡単な考察を加えて見たいと思う。
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