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近時,交感神経遮断術が再認識され,自律神経系の関与すると思われる循環障碍・疼痛或いは筋緊張病態などの際に,その診断並に治療上応用されることが多くなつて来た(1〜7,91,136)。就中,頸部交感神経遮断術殊に星状神経節のNovocain遮断術(SB)は脳血行障碍に基く頭蓋内病的?態の積極的療法として欧米に於ては一般に広く臨床に応用せられ,且つ一部には異論8)−10)を称える人もないではないが,その効果もほゞ認されている11)−29)。本邦に於いてもこのSBはこの数年来漸次広まりつゝあるが4)30)−50)その術式として従来のposterior approach或はlateral approachの危険な合併症発生の多い方法が一般に採用されているため,本法に関心を持つ医家が繰返し実施するに際して煩雑且つ危険なものとの印象を与え,本法の一般化を阻げている様に思われるのである。
著者等は昭和27年夏以降約350例(3000件)にSB療法を実施,殊に脳神経外科領域の一連の疾患に効果のあることを確認したので,先に著者等の1人,深井49)はその一部を報告し併せて安全確実且つ簡単なSB方法を略述したが,茲に更に稿を新にして吾々の実施しているSB方注を中心に詳述するのも無意義ではないと思うのである。
Basing on three years experiences with more than 3000 stellate ganglion blocks in about 350 patients, the authors have stated a modified method of stellate ganglion block and its indi-cations and complications in practice. The method is that of anterior approach, utilizing the anteri-or tuborosity of the sixth cervical vertebra as a landmark. This procedure is, in the author's experiences, feasible more easily and safely than any others.
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