Japanese
English
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神經細胞の分泌現象—1919年から現在まで
Upon the secretory activity of nerve cells.:From 1919 up to the present
佐野 豊
1,2
Yutaka SANO
1,2
1京都府立醫科大學
2野田解剖學教室
pp.20-28
発行日 1954年1月1日
Published Date 1954/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200383
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神經細胞のあるものが,特殊な腺樣活動を営んでいるらしいと云う事は,相當古くから云われていた。その後神經分泌と名付けられた此の現象は非常に興味深い問題であるにもかかわらず,この方面の研究に對して本邦諸學者の寄與した業績は比較的少い。神經細胞に分泌機能の認められる部位は,單に限られた間腦の二三の核のみではなく今や自律神經系全般に關係する問題として,大きな注目を呼んでいる今日,此の問題についての現在迄の文献を検討してみることは,決してその意義少しとしない。
神經(細胞)分泌はNeurosekretion Neuro-serection)の譯であるが,Neuricrinieとも呼ばれ,時にはNeurocrnie, Neurolyseと云う語もこの範疇に屬せしめられる事があり,神經分泌の存在する部位は,夫々Zwischenhirndrüse間腦腺,Mittelhirndrüse中腦腺,Rautenhirndrüse菱腦腺等と呼ばれている。
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