Japanese
English
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腦卒中に就て
On the Apoplexia cerebri
佐々 廉平
1
Sassa, Rempei
1
1杏雲堂病院
1Kyoundo-Hospital
pp.171-176
発行日 1949年5月1日
Published Date 1949/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200031
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第1 腦卒中の意義
腦卒中とは,腦の急激なる循環障碍に由つて起る特有なる症状に向て與えられた名稱である。その主徴は,急速なる意識喪失と全身隨意運動の失墜とである。卒中は腦出血に由つて起ることが最も多い故,屡々兩者が同一視せられて居るが,然し卒中なるものは,又腦塞栓(エンボリー)腦血栓(トロンボーゼ)に由りても起る。其他腦膜出血(蜘蛛膜下出血),假性尿毒症(腦血管痙彎症,高血壓性腦症),腦梅毒又は麻痺狂の經過中,腦腟瘍内出血,腦實質内には腦表面の動脈瘤破綻——動脈瘤は大動脈に次で腦血管に最も多い——等に由りても起る。由つて腦卒中乃至卒中樣發作を見たならば,その何れに由りて起つたかを見分けねばならぬ。
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