Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
MRI拡散強調画像にて観察されるsmall areas of signal loss
Small Areas of Signal Loss Observed by MRI Diffusion Weighted Image
佐藤 光夫
1
,
仲野 雅幸
1
,
浅利 潤
1
,
渡邉 一夫
1
Mitsuo Sato
1
,
Masayuki Nakano
1
,
Jun Asari
1
,
Kazuo Watanabe
1
1財団法人脳神経疾患研究所附属南東北福島病院脳神経外科
pp.532-533
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100388
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症例 55歳,女性
臨床経過および画像所見 32歳時に妊娠中毒症を併発し,以後高血圧症となり,近医で降圧剤の内服治療を受けていた。1998年10月左後頭葉皮質下出血をきたし,その後当院に紹介された。外来で投薬を行い,血圧は収縮期圧120~140mmHgにコントロールされていた。この間,二度痙攣発作を起こしている。平成17年8月下旬頃から頭重感が持続するため,5日後当科外来を受診した。新たな神経症状の出現は認めなかったが,follow-upを兼ねて頭部MRIを撮像した。拡散強調画像(DWI)にて両側の基底核,視床,側頭葉皮質下,左前頭葉皮質下にsmall areas of signal loss(SASL)が散在性に認められた(図1上段)。T2*強調画像(T2*WI)ではこれらの小病変は同部位にSASLとして描出され,これらの所見は陳旧性のmicrobleeds(MBs)と考えられた(図1下段)。現在,外来にて血圧コントロールをより厳格に行い,経過観察中である。
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