このヒトに聞く
頭頂葉は賢い!
酒田 英夫
1
,
河村 満
2
1東京聖栄大学健康栄養学部解剖生理学教室
2昭和大学医学部神経内科
pp.519-531
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100387
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戦争による脳損傷の検討から始まった20世紀の脳研究は,世紀の後半には「認識細胞仮説」という新しいパラダイムのもとで新しい発見が積み重ねられました。おりしもその潮流の中にあって連合野のニューロン活動に魅了され,世界の第一線の研究者と交流しかつ抜きん出て30年を頭頂葉研究に打ち込んでこられた碩学でいらっしゃいます酒田英夫先生をお迎えいたしました。インタビュアーは神経心理学を専攻とされる本誌編集委員の河村 満先生です。
衒いなく淡々と,緻密にご自分の研究史と現在を語られる酒田先生の口調には,本当に研究を楽しんでこられたこと,むしろ発見されるニューロンのほうがそれを待っていたかのような趣さえ感じます。今世紀にますます盛んになった機能画像による研究の進歩と相俟って,これらの基礎研究の成果が臨床にフィードバックされ,多くの患者さんの状態を改善する道筋がつけられる日を待望いたします。
<2004年12月22日収録,2006年増補>編集室
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