Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
MRI重ね合わせ画像を用いたCIDPの神経肥厚の描出
MR Findings of a Patient with Chronic Inflammatory Demyelinating Polyneuropathy : Easy Method to Detect the Hypertrophic Peripheral Nerve
国分 則人
1
,
石原 哲也
1
,
平田 幸一
1
1独協医科大学神経内科
pp.612-613
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100314
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慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy:CIDP)は原因不明の免疫性ニューロパチーである。CIDPではしばしば著明な神経肥厚がみられ1~3),MRIによる報告が相次いでいる。Short TI inversion recovery(STIR)法を用いた報告が多いが,STIR画像は脂肪抑制T2強調画像と類似し,脂肪組織内の肥厚神経を描出することに長けている一方,周辺臓器との関係が把握しにくい点が欠点であった。われわれは,汎用のパソコンと画像処理ソフトを用いて疑似3D画像を作成し,この欠点の改善を試みたので紹介する。
症例は61歳,男性。既往に特記すべきことなし。現病歴は,1983年頃四肢の脱力を生じ,筋萎縮性側索硬化症と診断された。その後症状は非常に緩徐な増悪,緩解を繰り返しながら進行,10年前からは左腕が挙がらなくなった。歩行はT字杖で辛うじて可能であった。2003年6月,胆石に対する手術目的で当院外科に入院した。術前評価のため当科に紹介された。
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